晴れのちキミとわたし

せっかく由美子先生が誘ってくださったのに。

私のせいで、楽しいはずの食事会が台なし。


「今日はすいません」

申し訳ない思いが口をついて出た。

「どうして謝るの?若いといろいろあるわよね」

ふふっ、と柔らかく微笑む由美子の口調から無理に聞くつもりがないことがわかった。


「わたしっ…」

そんな由美子の口調が我慢していた紗綾の想いを溢れさせ、涙が意志とは関係なく塞きを切ったように出てきた。



「我慢することも大切だけどね、紗綾先生の笑顔を楽しみに園に来るみんなにそんな辛そうな笑顔は見せちゃダメ」


「…っは、い」


「私でよかったらいつでも話し聞くからね」

運転しながら紗綾の様子を伺い由美子はそう言った。



ぼやけた光が紗綾の瞳に写っていた。





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