晴れのちキミとわたし
─チュンチュン─
朝が来たよ、と告げるスズメの鳴き声で紗綾は目を覚ました。
「う~ん」
起きて、行く支度をしなきゃ。
のそのそと起き上がった紗綾は、朝の支度を始めた。
歯を磨きながら考えることは昨日のことばかり。
結局、由美子には何も言わなかった。
辛いのは今だけ。
そのうち美月先生とも仲良くなれるよね?
由美子先生の優しさは嬉しいし、全部話して楽になりたい気持ちもあるけど…。
美月先生だって昨日偶然、イライラしていただけかもしれない。
もしそうだったなら、美月先生が悪く思われるのは嫌だ。
昨日は疲れ切った身体を早く休めたいと思っていたが、紗綾が寝れたのは三時を回っていた。
美月のことを考えていたのに加え、一日の自分の保育を思い返していたためである。