愛しています、今も。

毎日通う学校。靴箱で履き替え、階段を上がる。教室の鍵を職員室まで取りに行って自分のクラスへと向かった。
あの人のクラスの前を通り過ぎた。胸が痛くなる。締め付けられる。またあの時の記憶が頭の中に浮かんだ。ちょっと涙目になる私。悲しくなる。寂しくなる。

いつも朝一番。一人の教室。鞄をおろし。ブレザーを椅子にかけた。筆箱と教科書を取り出し、鏡も取り出す。もっと可愛かったらなんて独り言をブツブツいいながら髪を整えて、いつもの髪型にセット。
静かな教室に一人。
こんな時君がいてくれたら。

< 2 / 68 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop