お嬢様の悩み事
僕はトボトボと歩き出した。

(はぁ…こんな姿見られるの嫌です…っ(泣))

座り込んで頭を抱えていると、後ろから声をかけられる
「どうしたんですか。座り込んで?」
「…ところでかわいいメイドさん。お名前聞いてもよろしいですか?」


この声はー、京介っ…!!
僕は、座り込んだまま、振り返る。
「京介〜〜〜、僕です僕…」

ズッキューーン
グサッ
オレの頭に天使の矢が刺さるー。

(かわっ、かわいい)


(ええいっ、もう見られっちゃったのはしょうがない!!)
僕は涙を拭い京介に言う。

「…あのー、京介。僕、しずなと付き合うことになりました。なので、もうしずなに手を出さないで下さいね。」
「って、聞いてます?おーい」

黙り込んでいる京介の顔をのぞく。

『ちっ、近い…』


「顔赤いですが、熱でもあるんですか…?」

熱を計ろうとすると、


手をパシッと叩かれるー。


急いだように、

「分かった、分かった。それじゃ、オレはこれで、じゃ。」

慌てて帰っていく…。

避けられた…
サァー
頭から血の気が引いていく。
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