さ く ら~君に会う日まで~
『side大吾』
あぁ…麻裕…。
喧嘩しちまったよ…。
まぁ俺が悪いんだけど。
でも、なんであのとき、川崎啅未の頼みを断れなかったんだ…?
「それはアンタがお人好しだからデーーッス!」
ビクッ!
誰だよ…。
「唖実ちゃんデース!」
唖実ちゃん?聞いたことあるな…。
ってかなんで俺の思ったこと通じてんの!?
そう思って、顔を見た。
「げっ!?鈴木唖実っ」
「げっ、…ってなによ。げっ、って」
「なななななんで、ここに?今授業中だぞ!?」
「それはお互い様じゃナイ?ってかさっきから、思ったこと口に出してるわよ?くくっ」
「んなっ!」
「はっずかしい~!」
そう言ってなぜか頬っぺを叩いてきた。
「んなっ!」
そう言って俺は鈴木唖実を叩こうとした。
しかし…
「やっめろーーーーー」
そんな声が聞こえて、俺は手を止めた。