さ く ら~君に会う日まで~



『side麻裕』


私…もうすぐ死ぬんだ…


怖い…怖いよ…


もっと喋りたい…


子供の顔を見たい…


やり残したことを、私、まだ何もやってないじゃない。


でも、大吾が「朝まで二人で語ろう」って言ってくれたから…



だから全て言えたよ。


ありがと…大吾。


好き…好き…


大好き…。



「オイ!麻裕?麻裕!?すいません!麻裕が!」


「えっ?あっ、破水してるわ…急いがなきゃ」


な……に?


どうしたの?


私は、意識が朦朧としていた…。



そして見えたのは


『緊急手術室』


…私は、赤ちゃんを産むのね…


バイバイ…大吾。


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