さ く ら~君に会う日まで~
第二章 愛の響き
再会のとき
【高校1年:春】
「…俺、弱くなったな」
「なんでぇ?」
「ん?だって…」
?
………誰だ?
「誰だ!?」
俺は寝てた体を起こし、相手の顔を見た。
「………さくら?」
「違うよ!私は横須賀 麻裕!麻裕って呼んで」
麻…裕…?
さくらじゃ無かった?
でも…
外見だけじゃない…
声、しゃべり方…
すべてが似ている…
いや…、さくら本人だと思った。
「え!ちょっ、泣かないでよぉ…。」
泣かないでって…
泣いているのか…俺は。
そう思うと冷たい物が、頬を伝った…。