HAPPY
お風呂にも入り、リビングでのんびりとテレビを見た。
時計に目をやれば、11時を指そうとしている。
テーブルを見れば、彼の夕飯が残されたままだった。
(遅いなー…)
足だけブラブラと動かして暇をもて余す。その時、不意にあくびが出て記憶が途切れ途切れになってきていた。
(寝ちゃだめ。あともう少し………)
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「……な、…………はな、」
肩を揺すられ目を開けると、彼の顔が目の前にあった。
「……あ……お帰りなさい…和也…さん」
起きて時計を見るともうすぐ明日になろうとしていた。
「何やってんだ。こんなところで寝てると風邪を引くぞ」
来い、と言われ私は寝室に連れていかれた。
ベッドに無理やり入らされて、和也さんもスーツのまま入ってきた。
私は慌ててスーツが皺になると止めたが、彼は気にするな、と布団を掛けて私に腕枕をしてくれた。
「和也さん…ご飯は?」
「何で起きてたんだ」
質問を無視され、彼はジッと私を見つめる。
「今夜は遅くなるって言ったはずだ」
私は何故、彼がそこまでして気にするのかがわからなかった。
理由があっても、それはすごく単純で、
「ごめんなさい。でも、今日は和也さん、朝から早くて私が起きたときには居なかったでしょう?まだ、和也さんを見てなかったから……」
笑って答えたら本当に馬鹿だな、と抱き寄せられた。