スペアミント
「ねぇ、蒼って好きな人いる?」
そう聞いてきたのは優花のほうだった。
「えっ?あぁ…いるよ。それくらい。」
「うそ?見えない見えない。
んーそっかぁ。蒼にもいるんだぁ」
笑いながら優花が言う。
「そっちは?」
「え?なにが。」
「好きな人。」
なんとなく強く言ってしまった。
「いるよ。それくらいっ!!」
優花が笑いながら言った。
「気づいた?今の、蒼のマネだよ!!」
俺の前を歩く優花を見てると、
やっぱ好きだなと思う。
「そっか。」