名前違いのキミへ
放課後。
先生に頼まれて、誰もいない教室で二人、書類のホチキスを止める。
パチン、パチンという音が、静かな教室に響き渡る。
告白…石崎くんはどう返したんだろう…。
聞きたい…。
私は、何気なく、さも気にしてないように聞くことにした。
「そ…そういえばさ…。」
「ん?」
「き、今日石崎くん告られてたよね。どう返事したの…?」
ちょっと不自然だったかな…。
すると、石崎くんはフッと笑った。
「何、相川。俺のことそんなに気になるの?」
私の顔が真っ赤になるのが分かる。
「べっ…べべべ別にっ…そういう訳じゃっ…。」