ガラスのタンポポ
「あ、あのね、お土産があるの」
「何?」
「昨日ね、おばあちゃんが暑くて食欲がないみたいだったから、冷たいお菓子でもと思って。ハイ、ババロア。翔ちゃんと聖ちゃんの分」
「兄貴の?」
「うん。だって1個だとケンカしちゃうでしょ?」
「ハハッ!ケンカか。昔はよくしたなぁ。同じショートケーキ並べてどっちが大きいとか言ってさ。奏来の中ではオレ達はあの頃のまんま、か」
「おかしい…かな…」
「いや、いいよ。兄貴もきっと喜ぶ。本音を言うと奏来の作ったモンは全部オレが食いたいけどね」
「うん…。でも、聖ちゃんも翔ちゃんもソラには大切で…。だから…」
奏来は慎重に言葉を選ぶけど、最後はやっぱり濁してしまう。
「何?」
「昨日ね、おばあちゃんが暑くて食欲がないみたいだったから、冷たいお菓子でもと思って。ハイ、ババロア。翔ちゃんと聖ちゃんの分」
「兄貴の?」
「うん。だって1個だとケンカしちゃうでしょ?」
「ハハッ!ケンカか。昔はよくしたなぁ。同じショートケーキ並べてどっちが大きいとか言ってさ。奏来の中ではオレ達はあの頃のまんま、か」
「おかしい…かな…」
「いや、いいよ。兄貴もきっと喜ぶ。本音を言うと奏来の作ったモンは全部オレが食いたいけどね」
「うん…。でも、聖ちゃんも翔ちゃんもソラには大切で…。だから…」
奏来は慎重に言葉を選ぶけど、最後はやっぱり濁してしまう。