ガラスのタンポポ
メニューをオーダーして、エリが一番最初にノリノリの曲で盛り上げて。


真之は食いっぱなし、オレと奏来は流行りのコラボ曲歌って。


夕方まであっという間だった。


奏来は真之とエリに元気良く、


「バイバーイ!また明日ねっ」


と、手を振ると急ぎ足でバス停まで歩く。


今日もオトばあと向き合わなければならないのだ。


少しでも、少しでも奏来を助けたい。


「な、奏来?」


「何?翔ちゃん?」


「手、繋ごう」


「…うん」


オレが奏来をちゃんと繋ぎ止める。


介護という波に押し流されないように、きちんとこの手を結ぶから。


だから1人では闘わずに、どうかオレと。


そんな思いで手を繋ぐんだ。
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