ガラスのタンポポ
「翔ちゃん、わざわざありがとう」
「いえ。オトばあ、調子はどうですか?」
「この通り、咳が止まらなくて苦しそうなのが気の毒で。ちょっと酸欠気味だから酸素マスクしてみるんだけど、嫌がって取っちゃうのよ」
「そうですか。あ、コレ、コーヒー。おばさんと奏来に」
「あら、ありがとう。でもせっかくだけど、おばさん今から仕事に行かなきゃならなくて。翔ちゃんは奏来とゆっくり…って言っても病室じゃね。あとは病院にまかせて早く家に帰るといいわ」
じゃあね、とカーディガンをはおり、おばさんは病室を出て行った。
「奏来、コーヒー」
「うん…。ありがとう」
プルタブを開けて渡すと、ほんの一口だけ口に含んで溜め息をついた。
疲れた表情が、奏来のきれいな横顔を引き立たせている。
「いえ。オトばあ、調子はどうですか?」
「この通り、咳が止まらなくて苦しそうなのが気の毒で。ちょっと酸欠気味だから酸素マスクしてみるんだけど、嫌がって取っちゃうのよ」
「そうですか。あ、コレ、コーヒー。おばさんと奏来に」
「あら、ありがとう。でもせっかくだけど、おばさん今から仕事に行かなきゃならなくて。翔ちゃんは奏来とゆっくり…って言っても病室じゃね。あとは病院にまかせて早く家に帰るといいわ」
じゃあね、とカーディガンをはおり、おばさんは病室を出て行った。
「奏来、コーヒー」
「うん…。ありがとう」
プルタブを開けて渡すと、ほんの一口だけ口に含んで溜め息をついた。
疲れた表情が、奏来のきれいな横顔を引き立たせている。