ガラスのタンポポ
何だろう、この感覚…。


あぁ、そうだ。


おじさんの葬式の時と一緒だ。


空っぽだ。


オレは変わってないんだ、あの頃と何も。


ふがいない無力な男のままなんだ。


こんなに近いのに、奏来を手に入れられたのに、何もかけてやれる言葉が見つからないなんて。


どうしてだろう。


奏来を解き放ってやりたいのに。
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