ガラスのタンポポ
部屋から出てきた奏来は。


デニムのショーパンから細い足を出し、ふんだんにレースをあしらった、ちょっとだけお腹ののぞくショート丈の白いコットンのブラウスを着て。


長い髪を巻き、軽く化粧をした、今まで見た事のない奏来。


ヤバイ…。


写メ撮りてぇぇぇー!!


「どう?翔ちゃん?」


おばさんの問にコーヒーをこぼさないようにするのが精一杯だった。


奏来は居ずまり悪そうに、


「変、でしょ?やっぱり着替えたい…な…」


「いいって!出かける、ソッコー出かけるっ!」


奏来の手を引き、おばさんの出した白いミュールを履かせマンションを出た。
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