ガラスのタンポポ
「わぁ♪ファミレス!お父さんと行った時以来だよ。奏来、ハンバーグが食べたいなっ!」


「ヨシッ、決まりっ」


近くのファミレスに入り奏来はチーズハンバーグランチを、オレは和風ステーキセットを注文した。


いつもと違った服に巻き髪、メイクの3点セットに慣れたのか、やっと笑い始め無邪気にハンバーグを口にする。


「翔ちゃん、おいしいよ♪ソラのハンバーグ、一口あげるっ」


フォークにハンバーグを刺し、オレに向けるから。


「ア、アーン…」


これじゃまるっきり、完璧カップルだ。


今日は…それでいいのかな。


クラスメイトの目もオトばあの事も気にせず、奏来をひとり占めしていいのかな。
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