黒紅花
「チトセ、おはよう
 何、何か変か?」

「ううん、かっこよくて
 見とれてたの」

「そうなの?」

私は、家の前なのに
ひさぎの腕に甘え
その手に触れる。

貴方の指に自分の指を
絡ませる。

ひさぎはその手を強く
繋いでくれた。

「おばあちゃんは?
 
 いいの?」

私は、繋いだ手を上へ。

「うん
 今朝は、朝一番から
 病院なの」

「どこか悪いのか?」
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