黒紅花
「ありがとう
 タクさん、修理代は?」

「バイト代
 入ってからでいいぞ」

「本当、助かる
 今、持ち合わせなくて」

ひさぎと親しげに話す30代
くらいの男性は、私を見て
微笑む。

「君は、ヒサギの彼女?」

「はじめまして
 浅羽千歳と言います」

緊張する声。

「ああ、この店、やってます
 宅間と言います、よろしく
 
 ところで、君は確かバイク
 に興味があるんだよね?

 二輪免許
 持ってるらしいね?」
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