黒紅花

消える未来

馬鹿な娘・・・

両親が私の事をそんな風に見つ
めたその意味が、今になって
わかったような気がした。

かわいそうな娘・・・

私は何を誤ったの?

どこで間違ったの?

私の何がいけなかったの?

この先もずっと愛する人と結ば
れることを拒み続けるだろう私

愛する人とは決して触れ合う
ことはできない。

それは、ものすごく悲しいこと
だけど、だからと言って過去を
なかったことにするのは違う。

そんなことはできない。

私がなかった事にしたら・・・
あまりにもかわいそう。

ほんの束の間でも、私は幸せだった。

幸福に満ち足りていた。

あなたの存在を知り

あなたを感じ

あなたに出会えて

幸せだったよ・・・
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