黒紅花
お昼休み、私はいつも
一人で過す。

ううん、それ以外も
ずっと一人。

お金さえ積めば、女なら
誰でも通える私学の
女子高に、高校二年の
春から転入して来た私。

彼女達が、そんな私の事
をあれこれと詮索しない
訳が無い。

前の学校で何か
仕出かしたから
ここへ来た。

確かに、そういう生徒が
多いのも事実だし・・・
その通りだし・・・

そんな私に友達なんて
出きる訳が無い。

それに私は
人見知りをするタイプ

退学した学校でも
心を許しあえる
友達なんていなかった。

だから、私は先輩に
依存した。
先輩だけが全てだった

寂しいと思うことは無い
と言えば、嘘になるけど
一人が好きな私は
無理して人に合わせる
ぐらいなら、こうして
いる方がいい。

このままでいい。

その方が楽。
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