黒紅花
その日、なぎは学校を休んでた

担任の先生から昨日、私となぎ
が学校を休むとなぎの親御さん
から連絡があったことを聞いた
私。

それは、男性の声だったらしく
きっと、なぎの恋人・・・

なぎ、どうしてるんだろう?

なぎのこと、ひさぎのこと
気にしながら私は家路に着いた

開くドア・・・

すると、玄関には見慣れない
お洒落なハイヒールが並んで
置かれていた。

「チトセ

 おかえりなさい」

帰宅すると、そこに母の姿が
あった。

「どうしたの?」

「チトセ、ママと帰ろう

 新しい住まいに・・・」

我慢してた涙がぽろりぽろりと
頬を流れ、私は

「うん」

そう、答えてた。
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