黒紅花
泥棒猫
時は戻り----ひさぎと千歳の修羅場の時。
『私は、ひさぎから絶対に
逃げたりしない
離れたりしないよ』
「私も逃げてちゃいけない」
元彼女から兄・ひさぎを取り戻す為に必死になる千歳の言葉が私の心に火をつけて、真実から目を背けちゃいけないと思い、決着をつけるためにそのまま家に戻った。
当直の仕事から戻っていた叔母・仁美は、何も言わずに荷物をまとめて出て行ってしまったひさぎの行動に戸惑っていた。
「いったい、どういうことなの
学校だってあると言うのに
ヒサギ、あの子はいったい
どういうつもりなのかしら」
「ヒトミ座って、落ち着いて話そう
ヒサギが出て行ったのは
私のせいなんだ」
「ユウさん!」
ひとり勝手に何を言い出すの。
ユウさんの声に驚いた私は大きな声をあげて室内に入って行った。
この恋に決着をつけるためにここへ戻って来たはずなのに、私は土壇場で迷う。
『私は、ひさぎから絶対に
逃げたりしない
離れたりしないよ』
「私も逃げてちゃいけない」
元彼女から兄・ひさぎを取り戻す為に必死になる千歳の言葉が私の心に火をつけて、真実から目を背けちゃいけないと思い、決着をつけるためにそのまま家に戻った。
当直の仕事から戻っていた叔母・仁美は、何も言わずに荷物をまとめて出て行ってしまったひさぎの行動に戸惑っていた。
「いったい、どういうことなの
学校だってあると言うのに
ヒサギ、あの子はいったい
どういうつもりなのかしら」
「ヒトミ座って、落ち着いて話そう
ヒサギが出て行ったのは
私のせいなんだ」
「ユウさん!」
ひとり勝手に何を言い出すの。
ユウさんの声に驚いた私は大きな声をあげて室内に入って行った。
この恋に決着をつけるためにここへ戻って来たはずなのに、私は土壇場で迷う。