黒紅花

失うのが怖い

ひさぎと過ごす時間・・・

あまりにも楽しくて
私は時間を忘れた。

ここは、ゲームセンター。

かれこれ、もう一時間は
この場所にいて

ひさぎは目の前の
UFOキャッチャーと
格闘している。

「ねぇ、ひさぎ
 もういいよ

 この子で・・・」

私は、小さなマスコットを
手に持っていた。

「駄目だ
 チトセが欲しいのは
 コイツだろう?
 
 絶対、取ってやる」

ひさぎの瞳に、大きな
ねずみの女の子の
ぬいぐるみが映る。
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