堕天使の銃声
「やっと敬語になったなァ…」
感心しながら、坂本は自分の机に戻っていく。
「別に俺は、敬語だろうがタメ口だろうが、どっちでもいいがな。」
そう言いながら、坂本はパソコンを開き、仕事を始める。
(…真面目に仕事、してるんだ)
などと、今度は私が感心しながら、コーヒーを飲む。
「あ…おいしい」
ポロッと出てきた、その言葉。
「そりゃあよかったじゃねぇか。」
ククッ…と笑う、坂本。
私はなぜか、急に恥ずかしくなり、坂本に背を向け、コーヒーを再び飲んだ。
すると、
「おい、もうすぐ授業始まるぜ? 行かなくていいのか?」
「え?」
坂本の忠告を受け、時計を見ると、すでに授業開始2分前。
「ヤバい… 怒られるっ!!」
本気でそう思ったのかはよくわからないが、とりあえず保健室を飛び出し、教室へ向かった。
「またコーヒー飲みに来ますからね!!」
そう宣言して。