堕天使の銃声


教室に戻ったのは、授業開始5秒前。


「ギリギリセーフといったところか、鳥居?」


「すみません… まだ時間を覚えていなくて…」


反省している様子を見せながら謝れば、その教科担任は簡単に許してくれた。



「まあ仕方ないだろうな… 次回からは気をつけるがいい。

次はないぞ?」


「はい…」



そう言い、席に着くと、妙子が話しかけてくる。



「朱鳥、大丈夫だった?

保健室に行ってたんでしょ?」



「うん。

とりあえず薬もらってきた。多分もう大丈夫だよ!」



小さな声で会話を繰り広げる。

妙子も、少し楽しそうだ。




『…この子は利用できそうね。

そのうち使わせてもらおうかな。』




そんなことを考えながら、授業は聞きもせずに、妙子と話す。




するとあっという間に、授業は終わった。




「じゃあ今日のところは終わりにする。

次回はまともに授業を受けるようにな、鳥居。」


最後の最後に、注意された…


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