堕天使の銃声
第四章
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坂本を抱えた野田と、葛城と私とで、校舎を出た。
「私の望まない形ではありましたが、坂本先生を説得し、本人も納得されました。
あとは、あなた方二人です。
まだ逆らうと言うのなら、手加減はしません。
どうしますか?」
半分脅迫紛いの問い掛けをすると、二人は少しの間を置いてから、口を開いた。
「俺たちには、お前に逆らう理由はない。」
「ああ………
着いていくさ、お前に。」
「………ありがとうございます。
では、早速参りましょう。
こちらへどうぞ。」
そんな会話をし、今に至る。
未だに意識を取り戻さない坂本を、少し心配しながらも、私たちは学校を出た。
すると門の前に、一台の高級車が停まっていた。
「高崎中佐。
総司令の命により、お迎えに上がりました。
これより、本部までお送り致します。」
車の近くに立っていた燕尾服の男は、車の後部座席の扉を開きながら、そう言った。