今夜もアナタと。
「痛たいから!………感じてたくせによくやるよな」




うるさいッ!




「芸能人なのにそんなことやっていいのッ!」




「芸能人の前に一人の男だから」




………それってワタシを一人の女の子として見てくれてるの?




それとも挨拶?












「やべえ、仕事遅れるわ、じゃあな〜」




「ちょちょっと待ってッ!」




言いたいこと言っておこうと思ったワタシは必死に口を動かした。




「なに?」




すでにリビングを出ようとしていた王子は、だるそうにこっちを振り向く…。




「………あんまりそんなことされたら………ワタシ勘違いしちゃうよ…?」




そうだよ。液晶で見てた王子様がいきなり現れて、いきなり甘いキスをするんだもん。



そんなことされたら誰だって勘違いしちゃうよ?
< 26 / 72 >

この作品をシェア

pagetop