魅惑★ladyの作り方
「結城ちゃんと翔って馬が合わなさそうだったから会わないように時間気にしてたんだけど…
ゴメンね。
翔も悪い奴じゃないんだけど口が悪いから勘違いされがちで…」
『大丈夫ですよ。』
申し訳なさそうに目を伏せながら話す海に、華楠は苦笑を浮かべながら手を横に振る。
『あの人が未来ちゃんの事をよく知ってて、考えてるのもよくわかりました。
優しい人…なんですよね?』
「そっ、そうだよ!
翔くん、優しくて凄く良い人で…!」
華楠が言うと未来が涙目になりながら訴える。
華楠はクスリと笑い、未来の頭を撫でた。
『未来ちゃんは男性の趣味が良いかも知れませんね?』
「あっ、そうでしょ!?
大事にしてくれそうで…」
えへ、とお茶目に笑う未来。
華楠は微笑み、また椅子に座って二人で話し始めた。
…その後ろで、海は何とも言えないような泣きそうで、困惑した顔で自分の胸を抑えていた。
何、これ…。
結城ちゃんが俺の事絶対好きにならないって言ったのとか、翔のこと褒めたらなんか、痛…
未来にとっても良い事だし、翔の事をわかってもらえて、結城ちゃんにとっても良い事なのに、なんでこんな…?
ははっ、恋した乙女みたいじゃん俺…。