魅惑★ladyの作り方
「…いまいち。」
小さく呟き、首を傾げたのは馨。
海はすぐに反応した。
「馨の婚約者、可愛くないけど性格は良さそうだもんな。
なんか、おしとやか…っての?
一般的な奴。」
海の言葉に、馨は小さく頷いた。
「俺の相手は結構美人?
キツい感じだけどさ。
あ、性格もキツい。
俺は別に好きでもないのに束縛ひでぇもん。
正直無理。」
頭を左右に振って嫌そうに顔を歪めた海。
が、すぐに顔を戻して慧に向き直った。
「慧の婚約者は?
大和撫子系じゃない?
見た感じはお似合い。」
「…俺は好きじゃない。
一歩引いてる感じが好かん。」
慧の声に、理事長が椅子に座りながらも腰を抜かす。
海や翔、馨は慣れているのか崩れ落ちることはなかった。
「慣れないなぁ…。」
「理事長は仕方ないって。
俺だって油断してたら立ってられないし。」