魅惑★ladyの作り方
『いた…』
「ふ、ふんっ…
私達の怒りはこれくらいじゃ納まらないわ!」
そんな女達の声を遠くに聞きながら、携帯の音に集中していると…
〈…もしもし?
珍しいね、翔から掛けてくるなんて。〉
「その口調うぜぇ。」
帝が、電話に出た。
〈で、何のよう?
今四人で集まってるんだけど、来れるの?〉
「いや…
お前等が執着してる女の事でちょっとな」
〈お前等って…結城さんの事?〉
「あぁ、たぶんそいつ…」
〈が、どうかした?
何かしたわけじゃないよね?〉
心なしか早口になった帝に驚きつつ、こっそりと女達の方に目を向けると…
「あんたなんかが近づいて良いような方々じゃないのよ…!」
『っうあ!』
エスカレートしていて華楠は横たわり、腹等を踏み付けられながら綺麗に縛った三つ編みを乱暴に引っ張られていた。
〈…今の声、何?〉
「虐めの現場。
前に理事長が問題だって言ってた第五裏門での…あ」
言っている途中でプッと切られ、ツー、ツー、と虚しく音が響く。
翔はそれを聞きながら嘲笑するかのように顔を歪める。
「また、一人の女に執着するのかよ…
学習しねぇ奴等だ…!」