魅惑★ladyの作り方
「君が責任を感じる事はないよ。
華楠ちゃんからはよく君の話を聞いていてね。
唯一の女友達だって、昔からずっとこんな私を気に掛けてくれて一緒に居てくれて、凄く感謝してるんです、ってね。」
「あは、こっちの台詞なんですけどね…」
理事長の言葉に涙を拭って少し笑った由香。
由香の疑問が解けたところで、今度は四人の疑問が上がった。
「結城ちゃんはさ、男嫌いなの?
慣れたら普通に話してくれるけど最初は凄い拒否られてたし…
俺達が痛いところはとか聞いても答えなかったのに君が来た時にはあんな…
素直と言うか、曝け出すっていうか…」
なんて言うのかな、と言葉を探す海に由香は困ったように笑う。
「言いたい事はわかります。
華楠、男嫌いって言うか人自体が苦手なんです。
…仲良くしてくれてるみたいだから言いますけど、あの子昔虐められてて。」
視線を足元に落としながらゆっくりと話しだした由香。
昔を思い出すのか、時折悲しそうに眉を寄せながら言葉を紡いでいった。