魅惑★ladyの作り方
「嫌われるのも当然だ。
今更謝ったところで許してもらうつもりは…」
「ちょ、ちょ、お父さん!?」
暗く話し続ける医院長を、我に返った未来が慌てて止めた。
「私達、お父さんの事嫌ってなんてないよ!?
謝られる事もなにもないし…」
「だが、今まで構ってやれず寂しい思いをさせていると」
「でもそれも私達のためでしょ?
この個室は流石に過保護で寂しいけど…」
何でそんなに、深く考えてるの?
そう言った未来は本当に不思議そうで、医院長もポカンとだらしなく口を開いた。
「…あれ、もしかして俺の態度のせい?
俺はただの反抗期だけど」
っていうか戯れてるつもりだったんだけど、という海も不思議そうで。
医院長も思い返してみれば海とのコミュニケーションはくだらない言い合いで成り立っていて、本気で貶しあっているつもりなどなかったのだ。
「あ?」
『…やっぱり浅かった』