魅惑★ladyの作り方
『風間先輩、凄く上手いですね。
私お腹に力を入れちゃダメって言われてるんですが、全く痛みませんでした』
「え?
あぁ、たまに手伝うんだよ。
未来の事もあるから余計にねー」
ヘラッと笑う海に微笑み返し、鞄から財布を取り出して膝に置く。
慣れない手つきで進むと海が華楠の財布を取り、自分の財布を置いた。
「これくらいの金は出すって。
ついていこうか?」
『あ…有難うございます。
大丈夫です、少しの間だけですが兄妹水入らずを楽しんでてください』
何が良いですか?と華楠が聞くと未来は嬉しそうに笑う。
「私、ココアが良い!」
「…じゃ、俺はレモンティーで」
『はい、行ってきます』
華楠がぎこちなく出ていった後、未来がぽつりと呟いた。
「恐がらなかった…」