魅惑★ladyの作り方
「うわぁ、そうなら良いな…!
そしたら両思いで、華楠お姉ちゃんがホントにお姉ちゃんになるのに!」
「ばっ、両思い!?
それじゃ、俺まで好きみたいじゃんか!」
「え、実際そうでしょ」
「はっ!?」
大袈裟に驚く海に、未来は顔と同じく、大人びたため息を吐いた。
「気付いてないなんて…
だからちゃんとした恋をした事のない人は嫌なのよねぇ」
「ばっ、そんな喋り方するんじゃありません!
それに、俺は…!」
「認めたら良いじゃんっ!
私は大歓迎だよ?」
うふ、と上機嫌な未来とは対照的に顔を真っ赤にして口をぱくぱくと開閉する。
「お、俺が、結城ちゃんに恋なんて…!」
「うはー、華楠お姉ちゃんがお姉ちゃん…」
二人が思い思い妄想に浸っている間、華楠は…
「どこに行くんですか?
車椅子、慣れていないでしょうし手伝いますよ」
噂の研修医に、絡まれていた。