魅惑★ladyの作り方
「…今日は可愛らしい服を着てるんですね。
制服は真面目ですけど、実はお洒落好きなんですか?」
スカートも制服からは考えられないくらい短い、と研修医は言う。
華楠が何も答えないでいると、困ったように笑って二つに結んであった華楠の髪を解いた。
『あっ…』
「顔を上げてください。
貴方は昨日のように髪をおろして…眼鏡も、外した方が服にも似合いますよ」
研修医は昨日、華楠が医院長と話しているところを見たらしく、華楠の素顔を知っていた。
華楠のすぐ傍に手をつき、腰を上げて眼鏡に手を掛けたとき…
バンッと、屋上の扉が開かれた。
「…何、してんだあんた」
「…君は?」
「そいつのツレだ。
勝手に手ぇ出してんじゃねぇよ。
怯えてんのがわかんねぇのか?」
華楠が慌てて目を向けると、そこにいたのは―…
『え、と』
「…翔だ、病室でも会っただろ」
誰だかわからない様子の華楠にため息を吐き、わかるように説明してくれた。