魅惑★ladyの作り方


ヒラヒラと財布を振り、何買うんだ?と尋ねる翔。
華楠がえ?と見上げると、どこか気恥ずかしそうに頭を掻いた。



「…あぁっ、だるい!
お前何か買いに来たんだろ、何買うんだよ」

『あ、ココアとレモンティーを…』

「お前は?」

『え?』


海の財布からお金を取り出し、ココアを買いながら聞く。


「だから、お前は?
この2つはあいつらのだろ」

『あ…じゃあミルクティーを…』


無言でレモンティー、ミルクティーと買い、最後に水を買った翔はミルクティーを華楠に差し出し、隣に座った。



『有難うございます…』

「…いや、こっちの台詞。
てか、ごめん」

『…は?』


華楠がポカンと口を開け、見上げると翔は気まずそうに頭を抱えた。


「前、病室で会った時の事ちゃんと覚えてるか?」

『…はい』


 
 

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