魅惑★ladyの作り方
「華楠ちゃん!
………と、翔?」
ガラッと扉を開けると海が飛び付いてきた。
「おぉ」
『あ、遅くなってすみません…』
華楠が軽く頭を下げると海はハッとして首を振る。
翔が華楠を優しくベッドに下ろすと未来が驚いて目を見開いていた。
「華楠お姉ちゃん…
翔くんと仲良くなったの?」
未来は翔からココアを受け取り、笑顔でお礼を言うと首を傾げて華楠を見た。
華楠も海にレモンティーを渡すと未来に頷いて見せた。
『屋上で…えっと、困ってたのを助けてもらったんです。
車椅子もなくなってて…』
華楠が言葉を選びながらたどたどしく言うと海がそうだよ!と声を上げた。
「看護婦が結城ちゃんの名前が入ってる車椅子持ってきてくれたんだ。
何かあったんじゃないかって、未来と心配してたんだよ?」
『すみません風間先輩、未来ちゃんも…ごめんね?』