魅惑★ladyの作り方
「なんか逃げ腰で怯えてるっぽかったし…
医者がなんか、近かったしエロいっつぅか…妖しかったからな」
「近くて…エロい?」
翔が気付いた時には遅かった。
海は額に血管を浮き上がらせ、拳を堅く握って鋭く目を釣り上げていた。
「そんな医者を雇うなんて親父も堕ちたもんだなぁ…
上司が上司なら部下も部下って事かよ」
「お前、口調変わってっぞ…?」
「…はぁ。
学校では帝を見習っていい子にしてるんだけどなぁ」
「帝は素が黒過ぎだろうが。
…じゃなくて、医者の事だよ。
どっかで見た事あるような面だったんだが」
「…知らないよ」
もう医者に興味も失せ、どこか肩を落としている海に苦笑する翔。
「はぁ…もういいや。
戻ろっか、折角結城ちゃんと翔も和解出来たんだしね」
「…そうだな」