魅惑★ladyの作り方
いたい、いたい。
体も痛いし、なんだか心も痛い…
由香ちゃん以外に初めて友達と呼べる友達が出来て、(先輩だし男の子だけど…)浮かれてたのかも知れない。
入院なんて大事になっちゃったことも、気にならないっていったら嘘だけど…
それくらい、また話したりしたいって思ってたのに…
ションボリと肩を落としながらゆっくり歩く華楠。
学園までの少しの距離が遠く、小さくため息を零す。
成澤先輩だけじゃなくて、他の四人も一緒なのかなぁ。
姫、かぁ…
そうだよね、今まで由香ちゃんだけだったのに、いきなり五人も新しく友達が出来るはずないよね…
誰かと重ねてたって、それで楽しい時間が過ごせたんだから文句なんていえないよね…
グルグルと考えを巡らせ、まとまった答えにまた小さくため息を零す。
軽く頭を振り、顔を上げたとき…
どんっ、と誰かの背中にぶつかった。
『っ!』
踏ん張ろうと力を入れるも、痛みが走りうまく身体を支えられずフラリと傾く。
が、ふわりと身体を抱えられゆっくりと地面に座らされた。
『あ…』