魅惑★ladyの作り方


「スカートの裾、握って…」

『や、あっ…』

「慧、何を…っ」


制止の声をかけつつも、帝は華楠から目を離せず、動けないまま。


「肩、震わせて…」

『ひっ、…っ』

「結城、ちゃん…」


海はその眼鏡の下の目を見つめたまま。


「声、我慢して…」

『ん、っく…』

「っ…」


翔は生唾をのみ。


「ずれた眼鏡から半泣きで、上目遣いに俺の事を睨みつけて…」

『きたがわ、せんぱっ…』


馨は華楠から目を離し、身体に抱き着いた腕にギュウッと強く力を込めた。


「最高の、声で鳴く」

『ひっ、あああぁんっ…!』


最後に、声と共に耳に舌を這わせると華楠はビクビクと身体を震わせた。


『はっ、はぁ、は…』

「声だけで、軽く達した…?」

「あ、ご、ごめん結城ちゃん、大丈夫!?」

「やべぇ、二人の声で腰抜けたかもしんねぇ…」


呆然とした四人と、どこか満足げでどこか申し訳なさそうな慧。
そして―…


「はっ、はぁっ…」


慧、そして華楠の色香を人一倍、むせ返るほどに感じてしまった馨。
その香りに当てられ、我を失ったかのように病み付きになるような甘いそれを、華楠の腹にぐっと顔を埋めるように押し付けて鼻、脳裏に刻み込むかのように息を吸う。


 
 
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