魅惑★ladyの作り方
第二章
留学生=幼なじみ
『え…あ、え…?』
「おかえり華楠!
お邪魔してるよー!」
リビングで華楠を迎えたのは…
『由香ちゃん…それに、』
「おかえり、華楠」
腕を組んでソファーに座る真一。
「お邪魔してます」
床に正座をしてお茶を啜る伊織。
「待ってたよー」
ソファーの下に座り、もたれて携帯を手にした湊斗。
「待ってたぞ?華楠」
ソファーに両腕を広げ、足を組んで座る琉依。
「おっす、華楠お疲れ!」
床に寝転んで腹筋していた悠希、と幼なじみが勢揃いしていた。
『な、何故みなさんがここに…』
「成澤学園が自宅から遠いから、一ヶ月間この家で居候させていただくことになったんだよ」
にこりと笑みを添えて説明した伊織に、華楠は愕然とする。
家ですら落ち着けないなんて…
「華楠、俺らの前では眼鏡外しとけよな!」
『え?』
「話したの、華楠の今の格好のこと。
昔をしってるこいつらからしたらやっぱり不思議に思うじゃない?」
『あ…ぅ、そうですか…』
昔の友達には、オシャレな自分を知っている五人には、今の自分を知られたくなかった、幻滅されたくなかった、と考える華楠は床に視線を落とす。
するとにゅっ、と視界に湊斗が入ってきた。
『ひっ』
「昔の華楠も好きだったけど、今の華楠も新鮮で好きだよー?
やっぱり懐かしいしぃ、時間はあいたけど、距離をとられるとやっぱり寂しいしねぇ…」
『みーちゃん…』
「最近、あのちゃーむなんたらで男慣れしたんだろ?
仕上げは俺達の仕事だよなぁ?」
にやりと笑う琉依に、小さな笑みがこぼれる華楠。
その笑顔をみた由香が安心したように笑い、侠気の五人も微笑んだ。