魅惑★ladyの作り方
コンコン。
『も、戻りました…!』
「華楠の部屋だろう?
気を使わずに入れば良い」
クスクスと中から笑い声が聞こえて扉の外で顔を真っ赤にする華楠。
グッと拳を握って気合いを入れてから、意を決して扉を開けた。
『あの…』
「!」
五人全員が、目を見開いて固まった。
ほてった頬、涙の浮かんだ瞳、水の滴る髪、スラッと長い脚があらわになり、男達はゴクリと生唾を飲んだ。
華楠はそれに気付かず、五人に頭を下げた。
『私やっぱり、人が苦手なの、治したいの…!
このままじゃいけないと思うし、由香ちゃんとまた、オシャレして一緒に歩きたい…!
こんな、色んな人に迷惑かける私、やなの…!
その、申し訳ないんだけど、みんなに、えっと…』
頭を上げ、視線を泳がせてモジモジする華楠に男達はノックアウト寸前。
頭を振って邪念を追い払った真一が、華楠を優しく見つめた。
「言ってみろ、ゆっくりでいい」
『しんちゃん…』
華楠はグッと唇をかみ、再び頭を下げた。
『手伝ってください!
お願いします…!』
「あぁ、もちろんだ」
「頭上げてくださいよ」
「当たり前だしぃ」
「あまり気負いすぎなるなよ?」
「頑張ろーな、華楠!」