魅惑★ladyの作り方
顔を真っ赤にして俯く華楠の首筋を撫でると、ビクッと肩を揺らして顔を上げた。
「華楠、俺とお前。
有利に立ってるのはどっちだ?」
『る、るいちゃん…』
「そう。
何が違うと思う?」
首筋の辺りに顔を埋めたり、うなじに鼻を当ててみたりと楽しむ琉依にビクビクしながら華楠は考える。
『え、と…
せ、性別とか、体格とかかな?』
「不正解」
『うぁっ』
首筋に生暖かい舌が這い、何故と言わんばかりの顔で琉依を見つめる華楠の頬にまた軽いキスを送り、眉間に皺を寄せる湊斗とその隣で縮こまる悠希を指した。
「あの二人。
どっちが有利に見える?」
よく見ると、怒りの八つ当たりなのか湊斗が悠希の足をバンバン叩いている。
『み、みーちゃんだ…
みーちゃんの方がずっと小さいのに…』
「華楠ん…っ!」
ずっと小さい、の言葉が胸に刺さったのか、落ち込む湊斗。
悠希が慰める様に肩を叩くとその手をバシッと弾かれていた。
「あの二人、何で小さい湊斗の方が有利に見えると思う?」
『多分、弱みを握っている…!』
グッと拳を握って、自信有り気に答えた華楠。
それがまた胸に刺さったのか、琉依はキョトンとした後にまた華楠を強く抱きしめた。
「あぁくそっ、なんなんだこの可愛い生き物は…!」