魅惑★ladyの作り方


ぎゅうう、と今度はなかなか離れない琉依に、華楠が腕の中から他の四人に助けを求める視線を向ける。
伊織がふぅ、と溜息を付いて口を開いた。


「侠気の色気も、華楠の前では形無しですね…
華楠を愛でるのは後ですよ伊織。
早く説明しなさい」


パンパン、と手を叩く伊織の言葉に、やっと琉依は顔を上げた。


「…で、また不正解だ。
弱みも握っているとは思うけど…そうだな、弱みを握っている湊斗が、悠希に対して見せている態度はどうだ?」

『態度…?
お、大きい?
なんというか、余裕な感じで…』

「そう、余裕だ」


正解、とおでこにキスをして笑う琉依に華楠の顔は赤くなりっぱなし。


『そ、そんな、ちゅっちゅしないで、ください…』


手で目から下の顔半分を隠しながら言う華楠。
これには琉依だけでなく、他の四人も顔を赤くした。


か、可愛すぎる…!


悶える五人は華楠馬鹿かも知れないが、眼鏡を外した華楠の威力は半端ではない事がわかる。

 
 
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