魅惑★ladyの作り方
華楠は思う。
昔、私が虐められたら守ってくれて、皆が気持ち悪いって言ってもずっと私といてくれた。
今だって、私のためにこんなに考えてくれて…
勿体ないぐらいの親友だよぉ…。
と―…。
「とりあえずはー、なんか小さくても良いからきっかけが欲しいよね。
このモデルみたいな服が着たい!とかこのモデルみたいになりたい!とか…。
ないの?」
由香が聞くと、涙を拭き終えた華楠はズッと鼻を啜った。
『ない、です…。
両親も言うけどあまり興味がなくて…。』
「美人でお金持ちなのに勿体ないよねー。
美人なら何でも似合う。
お金持ちなら何でも買える。
宝の持ち腐れだー!」
『び、美人なんかじゃないよっ!』
華楠は顔を赤くして由香の言葉を否定する。
由香はうーんと考え、ぴんっと人差し指を立てた。
「良い作戦思いついた!」
『作戦…?』
「そうよ、その名も
【恋せよ乙女大作戦】よ!」