魅惑★ladyの作り方
キーンコーンカーンコーン…
「『…あ。』」
昼休みを終えるチャイムがなり、二人は会話を止める。
『それじゃあ馨さん、私、戻りますね。』
「あ、華楠…!」
弁当を持ちスクッと立ち上がった華楠を馨が止める。
二人は名前で呼びあうほどに距離を縮めた。
「明日も、ここでお昼する…?」
『あ、はい。
だいたい昼食はここでとります。』
華楠の言葉に馨はまた花のように綺麗に笑い、立ち上がった。
「明日も、来るから…。
かぼちゃ、楽しみにしてる…。」
『えっ…!』
馨は一方的にそれだけ言うと華楠の返事も聞かずガチャン、と屋上から出ていってしまった。
華楠は茫然と立ち尽くしたが、直ぐに笑い、呟いた。
『…頑張って、作ろうかな…。』