魅惑★ladyの作り方
悩殺的な、声。
「…やっぱり美味しい。」
『南瓜の煮付け、本当に好きですね。』
「うん…、一番美味しい…。」
『喜んでいただけたなら、良かったです。』
あれから数日経ったある日の昼。
華楠はもう日課になった馨との昼食を楽しんでいた。
「あ、これ…味、違う…?」
『今日はだし巻き卵なんです。
お口に合いませんか?』
「ううん、…美味しい。
でも、甘いのが…好き…。」
申し訳なさそうに華楠の顔を下から覗くように見上げる馨。
華楠はクスッと微笑んだ。
『わかりました。
明日からは、甘いのにしますね。』
「有難う…!」
馨から甘い花のような幸せな匂いが出され、華楠も幸せになる。
二人はお互いに〈お友達〉と呼べる中になっていた。