魅惑★ladyの作り方
「会いたかった…!」
『ーッ!!!』
慧は座り込んでいる華楠の前に膝を着き、包み込むように抱き締めた。
華楠も驚きから声を失ったが、我に返りサァッと顔を青く染め、ボッと頬を染めた。
『あの、人違いですよぉっ…!
私は貴方の彼女さんじゃありません…っ!』
抱き締めるという行為は恋人同士のものだと思っている華楠は彼女と間違えられていると思い、必死で胸を叩く。
慧はそんな華楠を宥めるかのように優しく頭を撫でていた。
「間違える分けないだろ…
お前みたいな綺麗な声、なかなかいないんだからな…。」
『ひぁあっ…!』
耳元で心地好く、低い声で先程より甘く囁かれた華楠はピクッと反応し、頬を朱に染める。
慧はそんな様子を機嫌が良さそうに見つめ、華楠の肩に顎を乗せてクスクスと笑うのだった。