魅惑★ladyの作り方




『あの、どこ行くつもりですか!』


学校を出て少し歩き、未だ腕を引かれている華楠は海に対して声を荒げた。
海はうーん、と悩む素振りを見せ、華楠の方へ振り向き妖しく笑ってみせた。


「ら・ぶ・ほ?」

『冗談は良いです。』


バッサリと華楠に切られた海はアハハ、と軽く笑う。
そして真顔になり、華楠に向き直った。



「…病院。」

『…病院?』

「うん、ちょっと付き合ってほしいんだ。」

『…』


真面目な顔で真面目な声色の海に、華楠は軽く断る事等出来ず、小さく頷いた。

海はそれを見て満足そうに笑い、華楠の手を離して人通りの多い道に出る前に深く帽子を被った。



「結構大きい病院なんだ。
知ってる?」

『…たぶん。
ここら辺に病院なんて、一つですよね。』

「そう!
風間病院。」
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(そういえば、貴方の名前は?)

(ん〜?
今は内緒!)

(はぁ?)


 
 


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