魅惑★ladyの作り方
『この前は叔父さまが倒れたっていうし…。
何がしたいのかいまいちわかりませんが。』
「特にないからね?
気分だよ、き・ぶ・ん。」
機嫌のよさそうに言う帝に華楠は怒る気もせず、ただ呆れた。
「なんだ、帝くん。
華楠ちゃんにちょっかいを出してるのかい?」
「別に、ちょっかいって程じゃないですよ?
時々理事長を出して呼び出して話してるだけです。」
「…普通に呼び出せば良いだろう。」
「普通に呼び出してもつまらないじゃないですか。」
『面白さなんて求めてません。
焦るこっちの身にもなってください。』
二人の会話に入り、帝に注意する華楠。
帝はそうかーい?と不満げな様子。
理事長はそんな二人を見てこっそり笑っていた。
華楠ちゃん、最近は帝やら他の子達とも仲良くなってるみたいだな…。
馨くんとはいつも一緒にお昼ご飯、慧くんとはお菓子作り。
海くんなんて三日に一回はデートだっけ?
病院、だけど。
後は…翔だけが関わりがないんだね。
駅で会ったとか言うハンカチの子を探してるみたいだし。
…その子、帝、海、慧、馨が言ってた駅で気になる子を見つけた、っていうのと同じな気がするんだけどな…。